【NPS®対策】クリニックの自由診療における料金設定のポイント

クリニックでは、自由診療の料金を自由に設定することができます。
先進医療や審美的な診療行為などは、すべて自由診療に含まれます。
では、クリニックは自由診療の料金をどのように決めれば良いのでしょうか?
今回は、NPS®対策の一環として、自由診療の料金設定におけるポイントを解説します。

【NPS®対策】クリニックの自由診療における料金設定のポイント5選

自由診療の料金設定については、以下のポイントを押さえた上で行うべきです。

・適切な金額を設定する
・相場や競合クリニックを参考にする
・明瞭な料金体系にする
・ターゲット層を明確にする
・コストを把握する

各項目について詳しく説明します。

適切な金額を設定する

クリニックの自由診療は、自由に料金を設定できますが、明らかに高額にするのはNGです。
料金が高ければ患者さんのNPS®は低下しますし、民法第90条の公序良俗に反して無効であると言われるなど、トラブルにもつながりかねません。

またなるべく安く設定すれば、NPS®にも良い影響を与えると思われがちですが、あまりに安いのもおすすめできません。

患者さんの多くは、“安かろう悪かろう”という感覚を持っています。
つまり、自由診療の料金が安すぎると、「治療が不十分なのではないか?」などと勘繰られてしまう可能性があるということです。

あくまで、適切な金額の設定を心掛けましょう。

相場や競合クリニックを参考にする

クリニックが自由診療の料金を設定する際は、必ず相場や競合クリニックの金額を参考にしましょう。

同エリア・同診療科目で同等の集患数・ターゲット層を獲得するクリニックの料金を参考にすれば、そこまで不自然な金額にはなりません。

また、競合クリニックの設定金額よりも少し下げることで、料金を比較した患者さんが訪れやすくなる可能性もあります。

明瞭な料金体系にする

クリニックの自由診療における料金は、明瞭な料金体系にしなければいけません。

“〇〇円~”など具体的な金額がわかりにくいと、患者さんは受診をためらいやすくなります。
また実際に治療を受けた患者さんの場合、想定より料金が高いと、NPS®の低下を招きます。
そのため、ホームページなどに記載する自由診療の料金は、ハッキリとした金額にすべきです。

もちろん、治療を受ける前の診察やカウンセリングにおいては、料金について患者さんにわかりやすく説明することも大切です。

ターゲット層を明確にする

事前にターゲット層を明確にすることで、自由診療の料金は設定しやすくなります。

例えば、自由診療のみを取り扱うクリニックの場合、ターゲット層は高所得者層になることが多いです。
そのため多少高額な料金設定であっても、メニューが豊富であればある程度の集患は期待できます。

逆に保険診療がメインのクリニックでは、高額な料金設定の自由診療が敬遠され、NPS®も下がってしまう可能性があります。

コストを把握する

その自由診療を行うにあたり、発生するコストを把握することでも、料金設定はスムーズになります。

具体的には、自由診療に必要な機器の購入費用や保守費用、人件費などを算出します。
これらを明らかにした上で、損益分岐点となる最低価格を計算すれば、おのずと適切な金額が弾き出されます。

ただし、こちらはクリニックにとっての適切な金額であり、患者さんにとっての適切な金額ではありません。
算出後には、相場などと照らし合わせながら調整する必要があります。

まとめ

クリニックにとって自由診療は、売上アップにつながる重要な診療です。
しかし、売上を意識しすぎるあまり、金額が高額になることは避けなければいけません。
患者さんの立場になり、NPS®向上につながる金額に設定すべきです。
もし、料金に関して患者さんの生の意見を聞きたいというのであれば、E-Pサーベイの活用も検討しましょう。