【NPS®対策】患者さんを傷つけてしまう言葉とは?

クリニックを訪れる患者さんは、必ずどこかをケガしていたり、体調が優れなかったりしています。

そのため、気持ちが弱っていることも多いです。

このような患者さんに対し、医師は嫌な思いをさせない言葉のかけ方を意識しなければいけません。

今回はNPS®低下につながりやすい、患者さんを傷つける言葉について解説します。

【NPS®対策】患者さんを傷つけてしまう言葉5選

以下のような言葉は、患者さんの立場に立って治療やアドバイスを行う医師として、絶対にかけてはいけません。

・勝手な判断をする言葉
・軽率な励ましの言葉
・数値に関する言葉
・患者さんを責めるような言葉
・憐れみの言葉

各項目について詳しく説明します。

勝手な判断をする言葉

患者さんの気持ちを考えず、勝手な判断をするような言葉は、NPS®の低下を招く恐れがあります。

例えば特に根拠もなく「大丈夫です」と声をかけるのは、患者さんに安心感を与えることにはつながらず、むしろ不安にしたり傷つけたりしてしまいます。

また患者さん自身は非常につらいにもかかわらず、「意外と元気そう」といった言葉をかけるのも医師としてNGです。

「元気そう」というと、「まるで辛いふりをしているように言われた」と解釈されかねません。

軽率な励ましの言葉

患者さんを励ますのは医師として大切なことですが、軽率な励ましの言葉は患者さんを傷つけてしまうため、注意が必要です。

具体的には、「頑張って」「顔色が良くなってきたから治るのではないか」といった言葉です。

特に「頑張って」という言葉は、患者さんによっては大きなプレッシャーとなる言葉です。

闘病を続けている方などは、長い間頑張り続けてきたにもかかわらず、軽率な「頑張って」という言葉により、これまでの努力が否定されたように感じることもあります。

数値に関する言葉

数値に関する言葉も、NPS®の低下につながる可能性があるため、患者さんに伝えるときは注意しなければいけません。

例えば体重や血圧などに関する数値については、病気を患っている患者さんであればとても敏感になります。

それにもかかわらず、「血圧が140は少し高いですね」「体重が60kgは少し重いですね」などと伝えると、患者さんが傷つくおそれがあります。

特に周りに他の患者さんがいるような場面では、気軽に数値を口にするのは避けなければいけません。

患者さんを責めるような言葉

冒頭でも触れたように、身体の不調がある患者さんは気持ちも弱っているケースが多いです。

このような状況において、患者さんを責めるような言葉をかけてはいけません。

例えば病気にかかってしまった患者さんに対し、「病気になるのは天罰」「食事が間違っていたせい」といった言葉をかけるのは絶対にNGです。

患者さんを責めたところで、病気になったという事実は変わりません。

憐れみの言葉

ケガや病気に苦しむ患者さんの中には、通院のためにクリニックを訪れるのがやっとなほど、体力を消耗していることがあります。

特に高齢の方の多くは、通院の負担が大きくなりやすいです。

またこのような患者さんと接する際、「かわいそう」という気持ちは必ず芽生えるかと思いますが、それを言葉にしてはいけません。

患者さんの多くは、「ケガや病気を治したい」とは思っていても、「かわいそうと言ってほしい」とは思わないからです。

むしろ何度も「かわいそう」という言葉をかけられることにより、傷ついたり気が滅入ってしまったりする可能性があります。

まとめ

医師が患者さんに声をかける際は、一度自身の中で整理をし、患者さんを傷つけないかどうかを考えた上で言葉を紡ぐ必要があります。

また患者さんを励ますため、安心させるためにかけた言葉が、かえってNPS®を低下させてしまうことも考えられるため、注意してください。

患者さんの要望やNPS®について把握したいクリニックは、E-Pサーベイを活用し、今後の経営に活かしましょう。