【NPS®対策】歯科クリニックにおける痛みの少ない麻酔のコツ

歯科クリニックにおけるNPS®を大きく左右する要素の一つに、治療時の痛みが挙げられます。

痛みが少なければ患者満足度やNPS®は向上し、必然的に集患数が増加するため、より経営を有利に進められます。

今回は、歯科クリニックにおける痛みの少ない麻酔のコツについて解説します。

【NPS®対策】痛みの少ない麻酔のコツ5選

NPS®を向上させたい歯科クリニックは、麻酔を行う際に以下のような工夫をしてみましょう。

・表面麻酔を行う
・極細の注射針を使用する
・電動麻酔注射器を使用する
・注射針の刺し方を工夫する
・麻酔薬を温める

各項目について詳しく説明します。

表面麻酔を行う

麻酔の痛み軽減とNPS®向上を目指すには、まず表面麻酔を行うことが大切です。

表面麻酔は、浸潤麻酔を行う前に歯茎に塗布する麻酔です。

具体的には、麻酔を行う歯の周囲の歯茎に麻酔薬を染み込ませた綿球を置き、2~3分ほど粘膜表面に作用させます。

こうすることにより、注射針を刺したときの痛みはほとんどなくなり、患者さんの負担を軽減させることが可能です。

ちなみに表面麻酔を行う際は、唾液に混じって麻酔薬が拡散し、薄まってしまわないようにするのがコツです。

口内に広まってしまうと麻酔の効果が弱くなる上に、患者さんが薬の苦みを感じやすくなります。

極細の注射針を使用する

歯科クリニックにおける麻酔の痛みを軽減させたい場合、極細の注射針を使用するという方法もおすすめです。

具体的には、0.26~0.4mmの極細注射針を使用しましょう。

注射針は、当然細い方が痛みは少なくなります。

一般的な太さの注射針だと患者さんがそれを見たときに緊張し、より痛みを感じやすくなってしまう可能性があるため、注意が必要です。

電動麻酔注射器を使用する

電動麻酔注射器を使用するという方法も、麻酔の痛み軽減やNPS®の向上には適しています。

なぜなら、電動麻酔注射器であれば、麻酔薬の注入速度を一定にすることができるからです。

歯科クリニックにおいて、患者さんが多くなってきて焦ったり急いだりすると、どうしても手動の注射器では麻酔薬の注入速度が速くなってしまいます。

電動麻酔注射器であれば、常に注入速度を一定に保つことができ、患者さんの痛みは軽減されます。

ちなみに、電動麻酔注射器には速度のモードがいくつかの段階に分かれているものもあります。

最初に注入するときには、もっとも低速にすることで麻酔薬の圧力が減り、痛みも和らげることができます。

注射針の刺し方を工夫する

麻酔の痛みを軽減させるためには、注射針の刺し方を工夫することも大切です。

具体的には、針を表皮から真皮に少し刺し、麻酔薬が表層に浸透したところで少しずつ針を進め、皮下組織にまで浸透させるのがポイントです。

こうすることで、麻酔の針は麻酔薬が浸透している範囲にしか刺さらないため、患者さんは痛みを感じにくくなります。

麻酔薬を温める

麻酔の痛み軽減とNPS®向上を目指すのであれば、麻酔薬をあらかじめ温めることも忘れてはいけません。

歯茎に針を入れるのが痛いのはもちろんのことですが、麻酔が本当に痛いのは、歯茎の中に麻酔薬が入ってくるからです。

またその麻酔薬が体温より低く冷たい場合、より痛みを感じやすくなります。

そのため、歯科クリニックでは麻酔カートリッジ専用の保温器を使用し、あらかじめ麻酔薬を体温付近の温度になるように温めることが大切です。

まとめ

歯科クリニックにおいて、麻酔の痛みを極力軽減させることは、患者さんの信頼を勝ち取る第一歩だと言えます。

もちろん治療内容や料金、医師の印象や院内の雰囲気などについても気を付けなければいけませんが、麻酔の精度を上げることでNPS®は確実に向上します。

もし患者さんの求めていることが把握できないのであれば、簡単操作のE-Pサーベイを活用することをおすすめします。