【NPS対策®】クリニックが無料送迎サービスを導入するメリット・デメリット

クリニックが導入できるサービスの一つに、無料送迎サービスが挙げられます。
こちらは通院が困難な患者さんを対象に、クリニック側が無料で自宅からクリニック、クリニックから自宅へと送迎を行うサービスです。
今回はNPS®対策の一環として、こちらのサービスを導入するメリット・デメリットを解説します。

クリニックが無料送迎サービスを採り入れるメリット

無料送迎サービスを採り入れることで、クリニックには以下のようなメリットが生まれます。

・集患、増患につながる
・キャンセル率が下がる
・医療提供体制の安定

各メリットについて詳しく説明します。

集患、増患につながる

無料送迎サービスを提供すれば、競合する他院との差別化になり、送迎を必要とする患者さんの集患や増患につながります。
こちらは当然、患者さんのNPS®向上にも寄与します。

また送迎サービスが患者さんの通院動機となり、長期的な関係を築くことが可能です。
送迎時にドライバーと患者さんがコミュニケーションを取る機会も増加し、より患者さんの信頼性はアップします。

キャンセル率が下がる

無料送迎サービスは、患者さんのNPS®向上だけでなく、キャンセル率が下がることにもつながります。

なぜなら、移動手段がないことを理由とするキャンセルが減るため、クリニックは診療スケジュールが乱れるリスクが低下します。

医療提供体制の安定

無料送迎サービスを導入するクリニックは、定期的な通院が必要な患者さんが途切れることなく治療を受けられるようになり、安定した経営を継続できます。

特に地方のクリニックで、周りに電車やバスなどの公共交通機関が少ない環境の場合、無料送迎サービスの需要はとても多いです。

クリニックが無料送迎サービスを採り入れるデメリット

クリニックの無料送迎サービス導入はNPS®向上を中心としたメリットにつながりますが、一方で以下のようなデメリットも発生します。

・コストの増加
・配車管理の手間
・事故のリスク
・送迎範囲の制限

各デメリットについて詳しく説明します。

コストの増加

クリニックが無料送迎サービスを採り入れる場合、当然コストは増加します。
具体的にはガソリン代やドライバーの人件費、運行管理費用といったコストが必要になります。

また送迎用の車を一から用意する場合は、車の購入費用もかかりますし、その維持費も年間でいうとそれなりに高くなります。

配車管理の手間

クリニックでは、日々診療スケジュールの管理をせわしなく行っていますが、無料送迎サービスを導入すると配車管理の手間もかかります。

送迎の予約状況やルートの調整、ドライバーのシフト管理などが必要なため、煩雑な業務が発生します。
もちろん管理に不手際があれば、NPS®は低下するおそれがあります。

事故のリスク

クリニックの無料送迎サービスでは、送迎中に事故が発生するリスクがあります。

万が一事故が起こると、患者さんはもちろんのこと、送迎を担当する従業員にも身の危険が及びます。

送迎範囲の制限

クリニックの無料送迎サービスは、確かに送迎を必要とする患者さんのNPS®を向上させるものですが、送迎範囲は決して広くありません。

規模の大きい総合病院などであれば、送迎バスを導入して範囲を広げたり、一度に大量の患者さんを送迎したりすることが可能です。
しかし、個人のクリニックでそこまでの規模のサービスを提供するのは難しいです。

まとめ

クリニックは自院の経営状況や患者さんの需要、周辺のアクセス環境などを考慮し、適宜無料送迎サービスを採り入れるべきです。
こちらのサービスがうまく機能すれば、クリニックは患者さんのNPS®を高めつつ、集患数や売上を伸ばしていくことができます。
また無料送迎サービス以外にも何か導入したいと考えるクリニックは、患者さんの要望を理解するためにE-Pサーベイを活用しましょう。