【NPS®対策】うつ病の患者さんへの正しい対応方法について

うつ病は気分が落ち込んだり、何事にも興味や喜びを感じなくなったりする日々が続き、日常生活に支障をきたす疾患です。
クリニックにうつ病の患者さんが訪れたとき、医師は適切な対応をしなければいけません。
今回は、うつ病の患者さんへの正しい対応方法について解説します。

【NPS®対策】うつ病の患者さんへの正しい対応方法4選

クリニックの医師は、うつ病の患者さんを診るときに以下のような対応を心掛けましょう。

・話を聞く
・言葉をかける
・環境を整備する
・“死にたい”のサインを見逃さない

各項目について詳しく説明します。

話を聞く

クリニックの医師はうつ病の患者さんに対応する際、とにかくしっかり話を聞くことを意識しなければいけません。
そうすることで、患者さんやその家族のNPS®向上にもつながります。

具体的には、患者さんの話を否定せず、共感的な態度で聞くことが求められます。
また患者さんのペースで、無理強いせずに話してもらうことも大切です。

さらに、必要に応じて具体的な問題点を一緒に考えることも望ましいです。
特にしっかり寄り添ってもらえる方が周りにいない患者さんに対しては、医師が心から寄り添ってあげなければいけません。

言葉をかける

医師はうつ病の患者さんに対して言葉をかけますが、このときには安心できる言葉をかけるようにしましょう。

具体的には「ゆっくり休んでね」「焦らなくて良いよ」「無理しないでね」といった言葉です。
うつ病は、患者さんが回復を焦れば焦るほど悪化する可能性があります。
そのため、優しい言葉で快方に向かわせるというのが正しい方法です。

逆に「頑張れ」などの言葉はプレッシャーになることがありますし、「みんな頑張っているよ」といった他人と比較する言葉は、患者さんを追い詰める可能性があります。

環境を整備する

クリニックは、うつ病の患者さんが快適に過ごせるような環境を整備することも望ましいです。

例えば、待合室は閉鎖的な空間ではなく開放感を意識し、座りやすいソファやさまざまなアメニティを用意しましょう。
こちらは患者さん本人だけでなく、毎回付き添いで訪れる家族のNPS®向上にも効果を発揮します。

また患者さんが十分に休息を取れるよう、仕事や育児などに関する提案をし、できる限りサポートしてあげるのも医師の務めです。
もちろんクリニックでできるサポートの範囲は限られますが、より専門的な施設を紹介するなど、なるべく患者さんにとって良い選択肢を提示してあげましょう。

このようなサポートにより、患者さんの症状が改善すれば、当然NPS®は向上します。

“死にたい”のサインを見逃さない

うつ病の患者さんはひどく気分が落ち込んでいるため、場合によっては生きる意味さえも見失っている可能性があります。
このように、生きる意味を失っている状態は非常に危険であり、最悪の場合自殺に追い込まれることも考えられます。

そのため、医師はクリニックを訪れた患者さんをしっかり観察し、“死にたい”のサインを見逃さないようにしましょう。

例えば飲酒量が明らかに増していたり、職場や家庭でサポートが得られなかったりする場合は、危険信号がともっていると言えます。

また患者さん本人の口から「死にたい」という言葉が出た場合も、非常に危険な状態です。
実際自殺をした方の8~9割は、生前に自殺したいという旨を口にしています。

まとめ

クリニックの医師が、うつ病の患者さんへ不適切な対応を行うことは考えにくいです。
しかし、軽率な発言や行動により、うつ病の患者さんがマイナスな印象を抱いてしまう可能性はあります。
そのため、今一度正しい対応方法ついておさらいし、患者さんだけでなくその家族の印象やNPS®まで向上できるような診察を心掛けましょう。
またうつ病患者さんの評価については、E-Pサーベイを活用すればある程度把握できます。