【NPS®対策】強い不安を抱える患者さんと接する際のポイント

クリニックを訪れる患者さんの中には、病気やケガなどの理由で大規模な検査や手術を行わなければいけない方もいます。
またこのような患者さんは、大きな不安を抱えていることも多いため、NPS®対策も兼ねてクリニック側がケアしてあげなければいけません。
今回は、強い不安を抱える患者さんと接する際のポイントを解説します。

【NPS®対策】強い不安を抱える患者さんと接する際のポイント4選

検査や手術を控え、不安になっている患者さんがいる場合、クリニック側は以下のような接し方を心掛けましょう。

・検査や手術の内容をわかりやすく伝える
・傾聴の姿勢を貫く
・ケアの時間を増やす
・タッチングをする

各項目について詳しく説明します。

検査や手術の内容をわかりやすく伝える

患者さんの不安を取り除くためには、まず検査や手術の内容をわかりやすく伝えることが大切です。

例えば「明日は全身麻酔の手術を予定通り行います」といった伝え方だと、患者さんは話の内容をきちんと理解できず、不安が募ります。
もちろん配慮が足りないことから、NPS®の低下にもつながりかねません。

一方、以下のように伝えられれば、患者さんの不安はかなり軽減されることが期待できます。

「明日、予定通り〇時から〇〇の手術を行います。
全身麻酔になりますが、麻酔の専門医がつきますのでご安心ください。
術後は傷口が痛むこともあるかと思いますが、そのときは痛み止めを使用できるため、遠慮なくおっしゃってください。」

傾聴の姿勢を貫く

不安が強い患者さんに対応する際は、傾聴の姿勢を貫くことも大切です。

例えばクリニックの医師は、患者さんへの説明の際などには、原則としてPHSを携帯してはいけません。
話の途中で電話がかかってくると、傾聴が遮られてしまうからです。

またやむを得ず電話に出る際は、「すみません」と一言断ってから応答しますが、このとき電話の相手が従業員だからといって、ぞんざいな口調に変わるのはNGです。
患者さんに安心を与え、なおかつNPS®も向上させるためには、従業員に対しても患者さんと同じような優しい口調で接することが重要です。

ケアの時間を増やす

日々の業務において、患者さんのケアを行う時間を増やすことも、強い不安の解消につながります。

忙しい業務の中で、一人ひとりの患者さんと向き合うのは決して簡単ではありません。
かといって対応をおろそかにしていると、患者さんのストレスや不安は増大します。
そのため、日々の業務を行う中で、自然にケアする時間を確保するのがベストです。

例えばベッドで安静にしなければいけない患者さんの場合、手浴や足浴を行いながら話をする方法が有効です。

また動ける患者さんには入浴、シャワー浴などを通じて、コミュニケーションを取る時間を設けましょう。

タッチングをする

患者さんの不安を取り除くには、タッチングも有効です。
タッチングは、不安を除去する方法として、クリニックの現場で多く用いられている手法です。

例えば、不安なときに手を握られ、気持ちが楽になった経験がある方も多いでしょう。
こちらを応用したものがタッチングであり、患者さんに優しく触れることで不安や痛みを和らげるとともに、安心感や信頼関係を築く効果もあります。

ただし、タッチングを行う際は、必ず患者さんの同意を得なければいけません。
またある程度はすでに信頼関係を築いていないと、かえって不快な思いをさせてしまいます。

まとめ

クリニックは、強い不安を感じる患者さんに安心感を与えなければいけません。
こちらは患者さんの負担を軽減し、NPS®を向上させるだけでなく、クリニック側にとっても検査や治療をスムーズに進めることにつながります。
またクリニックのさまざまな取り組みについて、患者さんの生の声を聞きたいという場合には、E-Pサーベイを活用することをおすすめします。