飲食店の物件を選ぶ際に実施すべき立地調査のポイント

飲食店

飲食店の物件を選ぶ際は、どのような設備が残っているのか、開業にかかる費用はいくらくらいなのかなど、あらゆる点を考慮します。
また、経営を成功させるためには、どのような立地なのかについても調査しなければいけません。
ここからは、飲食店の物件選定時に実施すべき6つの立地調査について解説します。

飲食店の物件選定時に実施すべき立地調査6選

飲食店の物件選定時には、以下のような立地調査を実施しましょう。

・商圏調査
・競合調査
・周辺店舗調査
・動線調査
・通行量調査
・認知性調査

商圏調査

商圏とは、特定の店舗の利用者が生活している地理的な範囲を指します。
商圏は都市部なのか、地方なのかによって異なりますが、都市部で飲食店の物件を選ぶ場合は、その物件の半径500mくらいを商圏と考えるべきです。

もちろん、商圏の中に多くのターゲットがいる立地の方が、経営を安定させることができる可能性は高いため、その範囲に住む方の属性なども調査しておきましょう。

競合調査

競合調査とは、入居を考える飲食店の物件の近くにおける、ライバル店舗のチェックをいいます。
当然のことですが、ライバル店舗が少ない方が、そのエリアにおいて一人勝ちできる可能性は高くなります。

また、競合調査を行う際には、どこまでをライバル店舗と捉えるかも重要です。

例えば、飲食店の物件で居酒屋をオープンしようとする場合、ライバルは居酒屋だけとは限りませんので、注意してください。
以下の3項目が似通っている店舗は、すべてライバル店舗という認識で構いません。

・メニュー
・価格帯
・来客の利用シチュエーション

周辺店舗調査

周辺店舗調査とは、入居先候補となる飲食店の物件の周辺に、どのような店舗があるのかチェックすることをいいます。
競合調査と異なる点は、飲食店だけでなく、異業種の店舗や施設なども調査範囲に含まれるというところです。

例えば、飲食店の物件を利用し、女性をターゲットにしたカフェを経営しようとしているとします。
このような場合、周辺に女性向けのアパレルショップなどがあれば、効果的に集客できる可能性はアップします。

動線調査

立地調査においては、人が集まる施設間を結ぶ線のこと動線といい、こちらを調査するのが動線調査です。
ここでいう施設とは、駅や商業施設などを指し、これらを結ぶ線上にある物件で飲食店を経営すれば、集客には有利になるとされています。

また、駅や商業施設の規模が大きかったり、各施設から見える位置に物件があったりする場合は、より経営が安定しやすくなります。

通行量調査

通行量調査とは、選ぼうとしている飲食店の物件の前を、どれくらいの人が通過するのかという調査をいいます。
また、通行量調査を行う際は、主に以下の点を考慮します。

・曜日
・時間帯
・通行人の属性
・計測時間

例えば、オフィス街の場合、平日は多くの通行量があっても、休日はほとんど人通りがないということが考えられます。
時間帯についても同様に、昼間の通行量は多いものの、夜はほとんど人がいなくなるということがあるため、自店の業態や営業時間に合っているかどうかは必ず確認しましょう。

ちなみに、1日を通して通行量が多かったとしても、ターゲットとなる属性の通行人が少なかったり、調査をしている時間が短かったりする場合、有益な情報とはなりません。

認知性調査

認知性調査とは、物件のすぐ近くを通りかかった方に、どのように物件が見えるかという調査をいいます。
どれだけ人通りが多いエリアであっても、看板や建物が見えづらい場合、店舗の存在に気付いてもらえず、売上の機会を逃してしまう可能性があります。

また、認知性については、以下の3点に注意して調査します。

詳細
調査位置 物件の前面道路の両方向、集客施設の出入口、動線上から実際の見え方を確認する
調査対象 上記の場所から見えるもの(建物、間口、看板など)を調査する
見え方 建物や看板がどれくらい見えているのか(全部または一部)、文字の可読性などを調査する

まとめ

ここまで、飲食店の物件を選ぶ際に実施すべき6つの立地調査について解説しましたが、いかがでしたでしょうか?
飲食店の物件の内見を行う際は、事前に計画を立て、どの部分から調査するのかを明確にし、1つ1つ情報を得ていなかなければいけません。
また、開業後も、E-Pサーベイproを活用して適宜顧客満足度調査を行うなど工夫しなければ、経営を長続きさせるのは難しくなります。

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