飲食店がメニューを作成する際は、顧客にとって内容のわかりやすいものにしなければいけません。
例えば写真が一切ないメニューは、顧客が料理の見た目をイメージしにくいため、不親切だと言えます。
また飲食店のメニューでは、他にも注意したい表現がいくつかあります。
今回はこちらの点について解説します。
飲食店のメニューで注意すべき表現4選
メニューで以下の表現を用いる場合、顧客満足度の低下につながるおそれがあるため、注意しなければいけません。
・お1人様○○円で食べ放題
・特製
・お得
・ビーフステーキ
各項目について詳しく説明します。
お1人様○○円で食べ放題
食べ放題メニューを取り扱う飲食店の場合、“お1人様○○円で食べ放題”とメニューに記載することもあるかと思います。
しかし、このとき注意したいのは、“食べ放題”の意味をハッキリ記載しておくことです。
顧客の中には、食べ放題という言葉だけを聞いたとき、“料金を支払えば食べたいだけ食べられる”とイメージする方もいます。
しかし実際は時間制限があったり、一部のメニューしか食べられなかったりする場合、顧客は不満が残ります。
そのため、食べ放題の対象となるメニューと時間制限、対象外メニューの注文の可否などについては必ず明記しておきましょう。
記載しておかなければ、トラブルにつながるおそれもあります。
特製
“特製ラーメン”など特製という言葉をつけることにより、そのメニューを美味しそうに見せたり、こだわりがあるように見せたりするのはよくある手法です。
しかし、特製という言葉は安易に使うべきではありません。
特製は、他の店舗には存在しない、特別な料理であることを示唆する言葉です。
そのため他店でも提供されていたり、大して特徴を感じなかったりする場合、顧客の評価は下がってしまう可能性があります。
もし特別感を出したいのであれば、特製という言葉は使わず、使用している食材や店舗の名称などを入れることをおすすめします。
お得
お得という言葉も、特製同様に飲食店はあまり使うべきではありません。
お得という言葉には、通常よりも価格が安いまたは価値が高いという意味があります。
しかし他店でも同じような価格帯で提供されている場合や、通常のメニューと変わらない場合などは、無駄に顧客のハードルを上げてしまいます。
もちろん実際にライバル店などに出向き、同じメニューの価格帯をチェックした結果、そのエリアでの最安値で提供している場合は問題ありません。
それ以外の場合は、お得だと思って注文した顧客の不満が溜まる可能性が高いです。
また悪質な場合には、優良誤認表示という表現に該当し、法律で規制される可能性があります。
ビーフステーキ
ビーフステーキをメニューとして提供する飲食店は、必ず牛の生肉の切り身を焼いたものを提供しなければいけません。
なぜなら、ビーフステーキと聞いて多くの顧客がイメージするものがそれだからです。
肉料理を取り扱う飲食店の中では、牛の成形肉を焼いて提供しているところもあります。
もちろん、成形肉を使用すること自体は問題ありません。
しかし、成形肉を“ビーフステーキ”という名称で提供してしまうと、成形肉とわかった顧客が残念に感じる可能性があります。
ちなみに、一切牛肉を使用していないにもかかわらずビーフステーキと記載するのは、景品表示法違反という法律違反になります。
まとめ
飲食店の競争は激しく、業態によっては周辺だけでいくつもの店舗がライバル店になる可能性もあります。
しかしどれだけ他店をリードしたいからといって、メニュー表上で顧客の誤解を招くような表現を用いてはいけません。
もし顧客が求めていることや不満に思っていることを把握したいのであれば、E-Pサーベイproを活用し、実際に声を聞いてみることをおすすめします。