法律事務所業界の置かれている状況は、現時点では厳しいと言わざるを得ません。
弁護士1人あたりの案件数は減少傾向にありますし、全国展開する振興事務所の台頭により、事務所同士による広告競争も激しくなっています。
今回は、法律事務所の顧客満足度をアップさせる方法について解説します。
法律事務所の顧客満足度をアップさせる方法5選
法律事務所が顧客満足度をアップさせ、今後の経営を有利に進めていくためには、以下のような工夫が必要です。
・顧客との密なコミュニケーション
・パーソナライズされたサービスの提供
・わかりやすい言葉遣い
・顧客管理の徹底
・紹介件数の増加
各項目について詳しく説明します。
顧客との密なコミュニケーション
法律事務所が顧客満足度をアップさせるにあたって、顧客との密なコミュニケーションは欠かせません。
「結果として依頼した内容が実現すれば良い」というだけでなく、依頼内容がどのような経過をたどっているかを事細かに報告することで、顧客満足度は高くなります。
また依頼内容の方向性について、細やかに顧客とコミュニケーションを取ることも大切です。
パーソナライズされたサービスの提供
パーソナライズされたサービスの提供も、法律事務所の顧客満足度アップに必要な要素です。
パーソナライズとは個人の属性や趣味嗜好、行動履歴などのデータに基づき、一人ひとりに最適な情報やサービスを提供することを意味します。
例えば、顧客のニーズに合わせた法的アドバイスや、特定の問題に対する事前の警告などが挙げられます。
わかりやすい言葉遣い
法律事務所が顧客満足度をアップさせるためには、できる限りわかりやすい言葉遣いを心掛けなければいけません。
例えば民事訴訟という言葉を説明する場合、「裁判を通してあなたの権利を主張することができます」というように、一般の方でも理解しやすい言葉に言い換えるのが大切です。
また抽象的な説明だけでは、顧客が理解しにくいことがあるため、具体的な例を挙げて安心感を与えることも重要です。
さらに、顧客の言葉遣いに合わせて、言葉遣いを調整することも求められます。
こうすることで、顧客が話しやすい雰囲気がつくられるため、安心して相談してもらえます。
顧客管理の徹底
法律事務所の顧客満足度には、顧客管理も密接に関与しています。
法律事務所における顧客管理は、顧客の基本情報や事案の進行状況、重要な通信記録や会計情報などを体系的に管理することです。
こちらを適切に管理することにより、弁護士が必要な情報を素早くキャッチし、より精度の高い法的アドバイスを提供することが可能になります。
また顧客情報を常に整理し最新の状態を保つことで、法律事務所は顧客との信頼関係を築き、長期的な関係を維持しやすくなります。
紹介件数の増加
法律事務所の顧客満足度をアップさせるためには、過去の顧客からの紹介件数を増加させることも意識すべきです。
過去の顧客からの紹介件数は、顧客満足度と連動します。
多くの顧客が「他の人にもこの法律事務所を勧めたい」と思った証拠になるからです。
そのため、弁護士は目の前の顧客を単なる業務処理として終わらせてはいけません。
中長期的に顧客を紹介してもらえる可能性があるという視点を持ちながら、誠意をもって対応する必要があります。
ちなみに紹介件数については、法律事務所のホームページにエビデンス付きで掲載するのが望ましいです。
まとめ
弁護士は限られた人物にしかできない職業であるため、法律事務所の需要は決して少なくありません。
しかし、顧客のことを第一に考えて業務をこなさなければ、市場の流れからしてもあっという間に窮地に立たされる可能性が高いです。
もし顧客の求める法律事務所のサービスを追求したいというのであれば、顧客満足度や要望などを調査できるE-Pサーベイproが便利です。