クリニックの院内は、土足のまま中に入るタイプ、もしくは出入口でスリッパに履き替えて入るタイプがあります。
どちらを選ぶかについてはクリニックの自由ですが、いずれにしてもNPS®スコア向上につながるための工夫が必要です。
今回は、それぞれのメリットやNPS®スコア戦略について解説します。
土足のメリット
クリニックの院内を土足にすることのメリットは、まず患者様が靴を履き替える手間を省くことが挙げられます。
また、患者様が診察を終えた後、間違えて他の患者様の履物を履いて帰る心配もありません。
ちなみに、こちらはクリニック側のメリットですが、スリッパを用意する必要がない分、経費を抑えることができます。
スリッパのメリット
患者様にスリッパを履いてもらうことのメリットとしては、足が締め付けられた靴ではなく、ゆったりとしたスリッパで過ごしてもらうことにより、NPS®スコア向上につながる可能性があるという点が挙げられます。
また、雨の日などは、患者様が濡れた靴で来院することもありますが、スリッパに履き替えてもらうことで、快適な時間を提供でき、なおかつクリニックを出るまでの間に、ある程度靴が乾くことも予想されます。
こちらも、NPS®スコアの向上につながる可能性のある要素です。
土足にする場合のポイント
クリニックの院内を土足にする場合、患者様が靴を履き替える手間は省くことができますが、土などの汚れが院内に入り、清潔感を失ってしまう可能性があります。
こちらをそのまま放置していると、NPS®スコアの低下にもつながりかねないため、クリニックは定期的に床やユニットの清掃をし、院内を清潔にすることを心掛けなければいけません。
ユニットの足元にカバーを装着しておけば、汚れが防止されやすくなるため、清掃の負担はある程度軽減されます。
また、雨の日は院内が滑りやすくなることも考えられるため、玄関マットの設置を多くしたり、吸水マットを利用したりして対策すべきです。
ちなみに、除菌や粉塵対策については、口腔外バキュームや空気清浄機、アロマミストなどで対応しているクリニックもあります。
その他、院内の衛生について、どのような取り組みをしているのかPOPを掲示してアピールすれば、患者様も安心して院内での時間を過ごすことができます。
スリッパにする場合のポイント
スリッパに履き替えてもらうシステムにするのであれば、クリニックはNPS®スコア向上のため、とにかく使用感の良いスリッパを導入すべきです。
例えば、形状については、ストレスを軽減させるために、足幅が広くゆとりのあるものを選ぶのがおすすめです。
ただし、高齢の患者様が多い場合は、足幅が狭く、ある程度フィットするタイプのスリッパも導入すべきです。
足幅が狭い方が、高齢の患者様が転倒するリスクを軽減できるからです。
また、素材に関しては、直接足が当たる部分は通気性が良く、足に優しい布製のものが好まれる傾向にあります。
その他、厚みに関しては、なるべくコンパクトで薄いものは避け、厚みがあるものを選ぶべきです。
クリニックの床は硬くて冷たいため、薄いつくりのものでは、患者様にストレスを与えてしまいます。
ちなみに、デザインは使用する患者様によって好みが分かれるため、無地などなるべくシンプルなものにするのが無難です。
カラーはホワイトやベージュ、アイボリーなど、クリニックのイメージに合った落ち着いた色がおすすめです。
まとめ
ここまで、クリニックの院内を土足、スリッパにする際のポイントや、それぞれのNPS®スコア向上戦略について解説してきました。
いずれもポイントさえ押さえておけば、クリニックにとって決して悪い選択にはなりません。
また、定期的にE-PサーベイでNPS®調査を行うことにより、患者様にどのような要望があるのか、どこに問題があるのかを明確にすることができます。
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