NPS®スコア向上戦略について患者様の種類別に解説します

クリニックに訪れる患者様は、大きく外来患者様、入院患者様の2種類に分かれます。
また、外来患者様と入院患者様では、クリニックに対して不満を抱くポイントが異なり、こちらを理解しないことには、NPS®スコアを向上させることはできません。
今回は、NPS®スコア向上戦略について、患者様の種類別に解説したいと思います。

外来患者様が不満を抱くポイントについて

クリニックに診察や治療を受けに訪れる外来患者様が不満を抱きやすいのは、主に以下の2つのポイントです。

・診察までの待ち時間
・診療時間

やはり、診察まで待合室で長時間待たされることや、その時間に比べて診療時間が短いことなどについては、不満を抱く患者様が多いです。

外来患者様のNPS®スコア向上戦略

待ち時間を減らし、外来患者様一人一人の診療時間を長くすることにより、NPS®スコア向上が期待できます。
具体的には、以下のような対策を取ることをおすすめします。

・設備対策
・システム対策

設備対策

クリニックは、さまざまな設備を導入することにより、外来患者様の待ち時間を減らすことができます。
例えば、テレビや雑誌などを導入すれば、患者様の体感待ち時間は減少しますし、スマホなどで暇をつぶしてもらうためのWi-Fiも必須の設備だと言えます。
また、座り心地の良いソファやキッズスペースなどを導入することでも、待ち時間に対するストレスを減少させることにつながります。

システム対策

クリニックが待ち時間対策のシステムとして導入すべきなのが、診療予約システムや電子カルテです。
診療予約システムは、患者様がスマホなどから予約を入れ、自身の順番の近くになると通知を受け取れるというシステムです。
そのため、患者様はずっと待合室にいる必要がありません。
また、電子カルテは、問診の結果や診療経過を記録できるだけなく、患者様の予約管理や会計、オンライン診療などにも活用できるため、業務の効率化や待ち時間の短縮につながります。

入院患者様が不満を抱くポイントについて

入院患者様がクリニックに対して不満を抱きやすいのは、主に以下の2点です。

・食事の内容
・水回りに関すること

入院患者様は、数日間をそのクリニックで過ごすため、生活するにあたって重要なポイントが気になりやすい傾向にあります。

入院患者様のNPS®スコア向上戦略

入院食に関する対策、水回りに関する対策を取ることで、入院患者様のNPS®スコアは向上することが見込めます。
具体的な対策の内容を見てみましょう。

入院食に関する対策

クリニックでの食事は、食事療法という大切な治療であると同時に、入院患者様にとって楽しみの1つでもあります。
そのため、一般食に関しては、何種類かの献立から選べるようにするのがおすすめです。
また、旬の食材やおせち料理、雛祭りといった催事に合わせた食事を出し、毎日の食事が楽しみになる工夫をするのも大切です。

水回りに関する対策

入院患者様がよく利用するトイレ、浴室といった水回りがキレイに保たれていなければ、衛生管理の悪さを指摘され、診療や治療に関しても不安を抱かれてしまうことがあります。
そのため、キレイに清掃をするのはもちろん、設備が古くなったら取り替え、最新の設備に変更することが大切です。
ちなみに、特に使用頻度が高いトイレに関しては、外来患者様のことも加味して、多機能トイレや一般トイレブースを設置するのがおすすめです。

まとめ

ここまで、クリニックのNPS®スコア向上戦略について、患者様の種類別に解説してきましたが、いかがでしたでしょうか?
たとえ集患数が多いクリニックであっても、前述したような不満が出やすいポイントに力を入れなければ、あっという間に患者様の評価は下がってしまいます。
そのため、定期的にE-PサーベイでNPS®調査を実施し、施策が功を奏しているかどうか確認する必要があります。

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