クリニックで患者さんとコミュニケーションを取る際は、当然丁寧な言葉遣いを心掛ける必要があります。
また丁寧な対応をしているつもりでも、細かい言葉の間違いによって患者さんのNPS®を低下させてしまうことがあるため、注意してください。
今回は、よくある言い間違いのパターンについて解説します。
【NPS®対策】患者さん対応で気を付けたい言葉の間違い6選
以下のような細かい言葉の間違いは起こりがちであり、なおかつそれが患者さんのNPS®につながりかねないことにも気づきにくいです。
・自分(自分たち)
・ちょっとお待ちください
・お待ちどうさまでした
・わかっております
・どちら様でしょうか
・ごめんなさい
各項目について詳しく説明します。
自分(自分たち)
目上の方に対し、「自分は」「自分たちは」という言い方をすることがあります。
しかし、クリニックの従業員が自身のことを「自分」、もしくは「自分たち」というのは正しくありません。
「私」もしくは「私たち」というのが正しい表現です。
非常に細かい言葉の違いですが、これらの選択ミスにより、患者さんに良くないイメージを与える可能性もあります。
例えば、少し高圧的な印象を持たれたり、コミュニケーションが苦手な人だと思われたりすることが考えられます。
ちょっとお待ちください
「ちょっとお待ちください」という言葉も、患者さんのNPS®を低下させてしまうおそれがあるため、避けるべきです。
「ちょっと」という言葉が拙い表現であり、しっかりと接遇を意識するのであれば、「少々お待ちください」と伝えるのが適切です。
お待ちどうさまでした
「お待ちどうさまでした」という言葉は、それほど失礼なイメージがないかもしれませんが、クリニックで患者さんに対して使う言葉としては適切ではありません。
このような表現だと、患者さんに「馴れ馴れしい」と思われてしまう可能性があります。
診察や会計などで患者さんを待たせてしまった場合は、「お待たせいたしました」と伝えることで、NPS®の低下を防止しやすくなります。
わかっております
患者さんの要望やクレームなどに対し、「わかっております」と返すのは失礼にあたります。
こう返答された患者さんは「わかっているのならなぜできないのか」という考えに至りやすいからです。
一方「はい、存じております」という言葉に変換すれば、真摯に患者さんの話に耳を傾けようとしていることが伝わりやすいです。
どちら様でしょうか
例えば患者さんの家族の方が訪れた場合などに、「旦那の薬をもらいに来た」などと説明されることがあります。
このとき旦那さんの名前を伺おうとして、「どちら様でしょうか?」と聞いてしまうと、「何度も通っているのに覚えていないのか」などと思われることがあります。
そのため、「失礼ですが、どちら様でございますか」と質問し、少しでもNPS®低下を防止することが大切です。
ごめんなさい
不手際があった際などに、患者さんに対してすぐ謝罪することは大切ですが、このとき「ごめんなさい」という言葉は使用してはいけません。
特に同僚と話をしている流れで患者さんに対応したときなどは、このような口語が出やすくなります。
「ごめんなさい」という言葉自体が悪いわけではありませんが、このような表現は丁寧な言葉遣いを目指す接遇とはかけ離れています。
正しいのは「失礼致しました」「申し訳ございません」という言い回しです。
まとめ
クリニックのNPS®は、明らかに患者さんへの対応が悪かったり、院内環境に問題があったりする場合、当然大きく低下します。
またそれだけでなく、わずかな言い間違いなどのミスによって少しずつNPS®が低下し、患者さんが離れていくこともあります。
もし集患に苦戦しているのであれば、クリニックは一度E-Pサーベイを利用してみましょう。
こちらのツールにより、なぜ集患できないのか、患者さんが何を不満に感じているのかがわかります。