【NPS®対策】クリニックの照明選びにおけるポイント

クリニックは患者さんに医療を提供する場であると同時に、リラックスできる場でなければいけません。
また、リラックスできる場を提供するため、NPS®を向上させるための策として、照明の工夫が挙げられます。
ここからは、クリニックの照明選びにおけるポイントを中心に解説します。

クリニックの照明の色について

照明には、色温度というものが存在します。

こちらは、光源が発している光の色について、定量的な数値で表現するものであり、単位には熱力学的温度のK(ケルビン)が用いられます。

具体的には、表現しようとする色をある温度(高熱)の黒体から放射される光の色と対応させ、そのときの黒体の温度を持って色温度とします。

また、色温度は数値が高いほど寒色系、低いほど暖色系に見え、クリニックのNPS®対策として、待合室などの照明に用いるべきなのは、電球色(約3,000K)や温白色(約3,500K)です。

電球色は、朝日や夕日に近いとされている色で、自然に触れている機会が多い色温度であることから、落ち着いたリラックスのできる空間を演出します。

一方、温白色は温かさと明るさを持ち合わせていることから、高齢の患者さんが多いクリニックにはおすすめです。

ただし、診察室や処置室については、低い色温度の照明があまり向いていません。
なぜなら、赤みのある光は、患者さんの顔色が確認しづらく、暑苦しい雰囲気になってしまう可能性もあるからです。

LED照明の導入もおすすめ

クリニックのNPS®対策の一環として照明を工夫する場合は、LED照明の導入もおすすめです。

蛍光灯は消費電力が大きく、24時間点灯させたり、台数が多くなると電気代がかさみ、経費を圧迫したりします。

従来の蛍光灯でよく行われる節電対策としては、蛍光灯の間引き、あまり立ち入らないエリアの照明をこまめに消すといった方法が採用されてきました。
しかし、このような方法は、節電効果が得られる反面、クリニック内が全体的に暗い印象になったり、患者さんに不便な思いをさせてしまったりする可能性があります。

一方で、LED照明であれば、蛍光灯よりも少ない台数で同等以上の明るさを実現できます。

例えば、消費電力40Wの蛍光灯と明るさが同等になるLED照明の消費電力は12~25Wであり、蛍光灯1本に相当するLED照明の本数は1.6~3.3本です。
もちろん、台数が少ない分、交換作業などのメンテナンスの手間もかかりません。

さらに、LED照明は、ポリカーボネートというプラスチックの性の樹脂素材でつくられています。
こちらは、衝撃に強く、落下しても割れにくいため、地震などの災害時に落下しても、患者さんや従業員を守ることができます。

つまり、LED照明の導入は、患者さんのNPS®を向上させるだけでなく、クリニック側の手間や負担も省けるということです。

クリニックの照明を工夫することで得られるメリット

クリニックの照明を工夫することにより、患者さんが心地良い時間を過ごすことができ、こちらはNPS®の向上や集患数、売上アップにつながります。

また、待合室だけでなく、診察室の照明も工夫することで、患者さんの表情や肌の状態などを確認しやすくなり、医療の質が高まります。

その上、速やかな診断も可能になり、回転率が上がることによる売上アップ、待ち時間の短縮も期待できます。
待ち時間は、多くのクリニックにとっての課題であり、多くの患者さんが不満を抱くポイントであるため、こちらもNPS®の向上につながる可能性があります。

まとめ

ここまで、NPS®対策の一つとして、クリニックの照明選びに関するポイントを解説してきましたが、いかがでしたでしょうか?
内装やイスなどの設備に力を入れることも重要ですが、患者さんにとって、そしてクリニックにとって良い照明を採り入れるのも同じくらい重要です。
E-Pサーベイを活用すれば、実際にクリニックに訪れた患者さんが、どのような明るさや雰囲気を求めているのかが明確になります。