クリニックのNPS®を向上させる方法の一つに、患者さんの待ち時間を短くすることが挙げられます。
また、代表的な待ち時間対策としては、順番管理システムの導入や、待合番号モニターの設置などがありますが、他にも方法はいくつかあります。
今回は、一風変わったクリニックの待ち時間対策について解説します。
【NPS®対策】変わったクリニックの待ち時間対策5選
待ち時間が長く、患者さんにマイナスな印象を与えてしまっているクリニックでは、以下のような少し変わった待ち時間対策も導入すべきです。
・イスの座り心地を良くする
・診察時間、曜日の枠を増やす
・音楽を工夫する
・こまめな声掛けを行う
・ウォーターサーバーを設置する
イスの座り心地を良くする
こちらは、直接的に待ち時間を減らすわけではありませんが、待合室のイスの座り心地を良くすれば、患者さんの居心地が良くなり、NPS®の低下を防止できる可能性があります。
ちなみに、待合室のイスにおいては、座り心地だけでなく、安全かつ清潔を維持できるものが好まれる傾向があります。
診察時間、曜日の枠を増やす
クリニックの待ち時間対策としては、診察時間や曜日の枠を増やすことも挙げられます。
このように、診察時間を増やすことにより、これまで訪れていた患者さんが分散され、待ち時間の根本的な改善、NPS®の向上が見込めます。
しかし、医師や看護師など、クリニックで勤務する従業員にとっては負担が増える方法でもあり、効果がなかなか出なかったからといって、元の診察時間、曜日に戻すのは簡単なことではありません。
そのため、現状分析を徹底的に行い、よく検討した上で実行すべきです。
音楽を工夫する
待合室において、音楽を流しているクリニックは多いかと思います。
また、こちらの音楽は、主に患者さんをリラックスさせるために利用しますが、患者さんの層に合わせて音楽を変えることにより、快適な空間になり、待ち時間のストレス軽減、NPS®の向上につながる可能性があります。
例えば、若い方が中心のクリニックであれば、J-POPなど流行している音楽をかけたり、年配の方が多いのであれば、懐かしい歌謡曲をかけたりすることで、プラスの効果が期待できます。
こまめな声掛けを行う
待合室にいる患者さんに対し、クリニックの従業員から順番や待ち時間を伝えることも、ストレスやクレームの減少、NPS®向上につながる可能性があります。
こちらは、患者さんが自身の状況に関する情報を得ることで、不確実性や不透明感からくるストレスを軽減できるという仕組みです。
また、患者さんの順番が前後する場合、その理由を明確に説明することも大切です。
特に説明せずに順番が前後してしまうと、大きなクレームにもつながりかねません。
ウォーターサーバーを設置する
クリニックでは、常に快適な温度設定に保つべく、待合室でもエアコンが付けられているのが一般的です。
また、乾燥予防のために、加湿器を用意しているクリニックも多いですが、意外に少ないのがウォーターサーバーです。
こちらは、座り心地の良いイスの提供や、音楽の工夫と同じような仕組みで、待合室にウォーターサーバーを設置し、待ち時間を快適に過ごしてもらうことが目的です。
特に、水だけでなく、お茶やコーヒー(ホット、コールド)なども飲めるサーバーであれば、より患者さんの印象やNPS®に良い影響をもたらすことが期待できます。
まとめ
ここまで、一風変わった視点から、クリニックの待ち時間対策について解説しましたが、いかがでしたでしょうか?
待ち時間を短くすること、待ち時間を長く感じさせないことは、必ずNPS®の向上につながります。
また、より患者さんに快適な環境を提供したいクリニックは、E-Pサーベイを活用し、患者さんがどのような環境やサービスなどを求めているのかについて、細かく把握する必要があります。