クリニックの受付を担当する従業員は、院長先生と並び、いわばクリニックの顔とも言える立ち位置です。
そのため、患者さんと接する際、間違った日本語を頻発すると、患者さんの心象を悪くしてしまったり、NPS®の低下を招いたりする可能性があります。
今回は、注意したい間違った日本語について解説します。
【NPS®対策】クリニックの受付で避けるべき7つの間違った日本語
以下のような間違った日本語は、丁寧な態度で接客を行う従業員にもよく見られるため、従業員本人や院長先生は注意しなければいけません。
・~になります
・ちょうどお預かりします
・了解しました
・お名前をいただけますか
・とんでもございません
・なるほどですね
・いかが致しますか
~になります
会計時、患者さんにお釣りを返却するときなどに、「〇円のお返しになります」という言葉がよく使用されますが、「なる」という動詞は、Aが別のBに変化することを表します。
そのため、変化しないものに対して使用するのは間違いです。
上記の場合は、「〇円のお返しです」が正しい言い方です。
ちょうどお預かりします
患者さんから料金を受け取ったとき、「1,000円ちょうどお預かりします」と返す従業員の方も多いですが、こちらも間違いです。
合計金額がピッタリの場合、こちらから返すお金は存在しないため、「預かる」ではなく「いただきます」とし、「1,000円ちょうどいただきます」と伝えます。
了解しました
「了解しました」という言葉遣いは、一見何の問題もないように思えますが、こちらがNPS®の低下につながる可能性もゼロではありません。
本来、了解という言葉は、意味や内容を理解した上で了承するという意味であり、少し上から目線の言葉で、患者さんに使うのは不適切です。
このような場合、「承知しました」「かしこまりました」の方が適切だと言えます。
お名前をいただけますか
予約などを受け付けるときに、患者さんに対して「お名前をいただけますか?」と声をかけるケースがありますが、名前は「もらう」ものではないため、こちらは正しい日本語とは言えません。
正しくは、「お名前をお聞きしてもよろしいですか?」です。
とんでもございません
患者さんに感謝されたときなどに、恐縮の意味を込めて「とんでもございません」という言葉を使う方がいますが、こちらも日本語としては間違っています。
「とんでもない」という言葉は、それだけで一つの形容詞になるため、「ない」の部分を省き、「とんでもございません」と表現するのはNGです。
「とんでもないことです」「とんでもないことでございます」が正しい言い回しです。
なるほどですね
患者さんの要望などを聞き入れるとき、「なるほどですね」と返しているケースが見られますが、こちらは患者さんの心象やNPS®に悪影響を及ぼす可能性があります。
こちらの言葉は、「なるほど」と「そうですね」が組み合わさってできた言葉と考えられますが、正しい敬語ではありません。
正しい敬語にするのであれば、「おっしゃる通りです」や、シンプルに「はい」と答えるのがベターです。
いかが致しますか
2つ以上の選択肢があり、患者さんに選んでもらいたいときに、「いかが致しますか」と言葉をかけることがありますが、こちらもNPS®の観点からは良くない言葉遣いだと言えます。
「致しますか」は、尊敬語ではなく謙譲語です。
そのため、一見丁寧に見えますが、実は相手方を下げる失礼な言い回しであり、「いかが致しましょうか」と質問するのが正しいです。
まとめ
ここまで、クリニックの受付で避けるべき間違った日本語を見てきましたが、いかがでしたでしょうか?
クリニックの従業員は、今回解説した言葉遣いだけでなく、身だしなみ、挨拶などさまざまな角度から、クリニックの評判やNPS®スコアを向上させなければいけません。
もし、改善点が明確でないというのであれば、E-Pサーベイを活用し、具体的な改善点を把握しましょう。
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