クリニックのNPS®を向上させるためには、医師や従業員が接遇の意識を強く持ち、患者様に快適な時間を過ごしてもらうことが大切です。
また、利用しやすい設備を導入することも、快適な時間の提供につながります。
ここからは、NPS®向上を意識したクリニックの設備選びについて解説します。
NPS®向上を意識したイスの選び方
患者様が長い時間を過ごす場所と言えば、なんといっても待合室です。
そのため、NPS®を向上させたいクリニックでは、利用しやすい待合室のイス選びが欠かせません。
基本的に、待合室のイスは、背もたれがあるゆったりと座ることができるタイプがおすすめです。
こちらのタイプは、長時間座っていても疲れにくくリラックスできるため、クリニックの待合室には適しています。
ただし、NPS®をより向上させたいのであれば、設置する場所や患者様の特徴によって、適したものを選ぶのも大切です。
例えば、検査待ちのスペースにイスを設置するのであれば、多くの患者様が行き来することを考慮し、すぐに立ち上がることができるベンチタイプを設置すべきですし、松葉杖や車椅子の患者様が多い場合、つかまり立ちができるように手すりなどが付いたイスがおすすめです。
また、小さなお子さんの患者様が多いクリニックでは、安全面を考慮し、高さのあるイス、簡単に移動できるイスではなく、背が低く重量のあるイスを選ぶ方が良いです。
NPS®向上を意識した診察台の選び方
クリニックの診察室において、患者様がよく利用する設備の1つに、診察台が挙げられます。
こちらに関しては、診察状況と患者様の快適さを考慮して選ぶことをおすすめします。
まず、診察台の高さですが、こちらはクリニックの医師目線で見た場合、600mmがもっとも使いやすいと言えます。
しかし、患者様の立場からすれば、500~550mm程度がもっとも乗り降りしやすいため、双方のメリットを考慮するのであれば、550mmが適していると言えます。
また、幅については、700mm程度の診察台を選ぶべきです。
600mmもしくは650mmだと、患者様がそれほど自由に動くことができず、不快感を与えることやNPS®の低下につながってしまうおそれがあります。
ちなみに、診察台の構造や仕様に関しては、四本足もしくは補強脚のものがおすすめです。
こちらは、患者様が体勢を変える際の安全面を考慮すると、必要な仕様だと言えます。
NPS®向上を意識した空調設備の選び方
年間を通し、患者様がクリニックで快適な時間を過ごすにあたっては、空調設備も欠かせません。
NPS®向上を意識して空調設備を選ぶのであれば、冷暖房フリーシステム機能が付いたものがおすすめです。
一般的に、クリニックでは個室の空調管理をひとまとめにできる一括管理システムが採用されています。
しかし、こちらのシステムでは、空調の設置場所や患者様の症状により、設定された温度が体調を悪化させてしまうこともあります。
一方、冷暖房フリーシステム機能があれば、部屋ごとに冷やす、暖めるという空調管理ができるため、個々の体調に応じて最適な温度を保つことが可能です。
また、クリニックの空調設備で求められる機能としては、空気清浄機能も挙げられます。
クリニックには、疾患のある患者様や、身体の免疫力が低下している患者様など、さまざまな方が訪れます。
中には、ウイルスや菌を保有している方もいるかもしれません。
空気清浄機能が付いた空調設備であれば、これらのウイルスや菌の蔓延を防止できる上に、ホコリも同時に除去することで、常にキレイな空気を保つことができます。
まとめ
ここまで、NPS®向上を意識したクリニックの設備選びについて解説してきましたが、いかがでしたでしょうか?
コストやデザインばかりを重視して設備を選ぶと、患者様にとって過ごしにくい空間となり、NPS®も低下してしまう可能性があるため、注意してください。
もし、患者様の求めている設備が分からないという場合は、E-Pサーベイを活用し、直接患者様の声を聞くことをおすすめします。
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