クリニックにおけるコストの1つに、人件費が挙げられます。
院長先生の中には、少しでも手元に利益を残すために、人件費率を下げようと考えている方もいるかと思いますが、こちらはeNPSなどの観点から、慎重に行わなければいけません。
ここからは、クリニックの人件費率を下げることのリスクを中心に解説します。
人件費率とは?
クリニックの収入のうち、どれくらいの金額を人件費が占めているかという指標のことを人件費率といいます。
人件費には、給与や賞与、各種手当だけでなく、法定福利費や福利厚生費、現物支給による通勤定期券、社宅費用なども含まれます。
人件費率が高ければ、そのクリニックの人件費は高額であるということになり、人件費率が低ければ、そのクリニックはあまり人件費に資金を費やしていないということになります。
また、人件費率は以下のような計算式で算出することができます。
・人件費率(%)=人件費÷売上(収入)×100
クリニックの人件費率を低くすることのリスク
クリニックの院長先生の中には、できるだけ人件費率を低くして、支出を減らしたいと考える方もいるかと思います。
しかし、ただ単に人件費率を低くすることは、経営の健全化にとって逆効果になります。
なぜなら、クリニックは繁盛すればするほど、多くの患者様に対応するための従業員が必要になるからです。
また、従業員の数を減らさず、従業員に支払う給与等の額を減らして、人件費率を低くしようとするクリニックもありますが、こちらは従業員の意欲、eNPSの低下につながるため、計画を立てず、一律に下げるような方法はおすすめできません。
もし、それでも人件費率を下げたいというのであれば、非正規雇用の従業員の割合を増やすなど、経営に大きな影響が出ない方法を検討しましょう。
クリニックの人件費率をうまく下げるには?
先ほど、クリニックの人件費率をどうしても低くしたい場合は、経営に大きな影響が出ない方法を選ぶべきだと解説しました。
また、人件費率をうまく下げる方法は、非正規雇用の従業員を増やす以外にもあります。
例えば、院内で評価制度を確立し、優秀な従業員には昇給、勤務態度や技術が思わしくない従業員は現状維持、あるいは減給を実施するという方法です。
ただし、減給を何度も行ってしまうと、こちらもeNPSの低下につながるため、注意しなければいけません。
まとめ
ここまで、クリニックの人件費率を下げることによるリスクを中心に解説しました。
特に計画もなく、人件費を真っ先に削るという方法は、eNPSの低下や離職率上昇などにつながるため、おすすめできません。
また、その他の方法を実践する場合も、導入後は適宜E-Pサーベイを活用し、eNPSや従業員満足度を計測することを意識しましょう。
また、労働環境に関する従業員満足度を調査したい場合は、リーズナブルな価格、充実したテンプレート、簡単な操作でアンケートが作成できるE-Pサーベイを活用してください。
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