“バイアス”とは、“偏り”や“先入観”、“偏見”といった意味を持つ言葉であり、従業員満足度調査を行うクリニックはこちらを避けなければいけません。
なぜなら、各質問項目にバイアスが生じることで、良い調査結果が得られない可能性があるからです。
今回は、特に避けるべき3つのバイアスについて解説します。
キャリーオーバー効果
従業員満足度調査などのアンケートにおいて、前の質問が後述の質問の回答結果に影響を与えることを“キャリーオーバー効果”といいます。
例えば、「クリニック側が、従業員の給与体系改善の取り組みを行っていることを知っていますか?」という質問の後に、「給与体系に関する満足度を教えてください」という項目を設ける場合、キャリーオーバー効果は現れやすくなります。
こちらのケースでは、「従業員に対し給与体系改善の取り組みを行っている」という良いイメージの内容が、次の回答の満足度に影響を与え、「満足」の方向に引っ張られやすくなってしまうため、構成を考え直すべきです。
脅威と敵意
従業員満足度調査において、不愉快な出来事に関する質問項目を設けることは、脅威または敵意といったバイアスにつながってしまいます。
例えば、「直近の業務上のミスについてお聞きします。そのとき、上司のサポートはありましたか?」といった質問内容は、回答する従業員に嫌な経験を思い出させてしまう可能性があります。
また、そこからさらに思い出したくないことを思い出し、その後の回答がネガティブになったり、回答を途中でやめてしまったりすることも考えられるため、アンケートを作成するクリニック側は注意してください。
同意と黙認
従業員満足度調査に回答する従業員の多くは、各質問に同意(黙認)し、どの質問に対しても肯定的な回答をする傾向にあります。
こちらのバイアスを避けるために、クリニックは無記名での従業員満足度調査を実施することをおすすめします。
そうすることで、自身の考えを包み隠さずアンケートに反映してもらいやすくなります。
また、単に「はい」「いいえ」を聞く質問の代わりに、選択肢から選んでもらう質問や、中立の選択肢を設けない強制選択尺度、順位付けを採用することも効果的です。
まとめ
ここまで、より良い従業員満足度調査を実施するために避けるべき、3つのバイアスについて解説してきました。
一から従業員満足度調査のアンケートを作成するのに苦戦しているクリニックは、ぜひE-Pサーベイを活用してみてください。
ポイントが押さえられたテンプレートを用いることで、あっという間に優れたアンケートが完成します。
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