クリニックで実施される従業員満足度調査は、各従業員が業務内容や福利厚生、人間関係などにどれくらい満足しているのかを調査するものです。
しかし、ポイントを押さえておかなければ、こちらの調査における効果は半減してしまいます。
ここからは、クリニックの従業員満足度調査における2つの落とし穴について解説します。
「満足ですか?」ばかりでは本音が聞き出せない
前述の通り、従業員満足度調査は、クリニックの各従業員における職場環境への満足度をはかるためのものです。
しかし、アンケートの項目が「〇〇に満足していますか?」というものばかりだと、なかなか従業員の本音は聞き出せません。
こちらの背景には、日本人の文化的な特徴が関係しています。
日本人は、直接的な批判や対立を回避したがる傾向にあり、たとえクリニックに対して強い不満を持っていたとしても、その従業員は「現在の職場に満足していますか?」という質問に対し、「非常に不満がある」とは回答しないことが多いです。
このような従業員が増えた結果、アンケートの結果が「どちらとも言えない」などの当たり障りのない回答ばかりになってしまい、本音を聞き出せず調査が終了してしまうことがあります。
よって、適宜自由回答形式の項目を設けるなどの工夫が必要です。
平均点では課題が解決しない
従業員満足度調査の各質問項目は、その多くが5段階評価などの点数で回答するものです。
また、このような項目では必ず平均点が出ることになりますが、平均点ばかりを使用して調査結果を分析していても、なかなか課題が解決しないことがあります。
例えば、クリニックにおける従業員のほとんどは、給与について「高ければ高いほど良い」と考えていることでしょう。
そのため、「給与に満足していますか?」という質問に対し、「非常に満足している」という回答は集まりにくく、平均点も下がりやすくなります。
すると、こちらの項目における平均点を見たときには点数が低いにもかかわらず、実際従業員の給与に対する不満はそれほど大きくなかったり、給与体制を整備しても、それほど満足度が向上しなかったりといった状況に陥る可能性があります。
よって、項目ごとに分析方法は変えていかなければいけません。
まとめ
ここまで、クリニックが従業員満足度調査を実施する際に注意したい、2つの落とし穴について解説しました。
できる限り従業員満足度調査の効果をアップさせたいというクリニックは、E-Pサーベイを活用しましょう。
E-Pサーベイでは、CS分析によって重点改善項目を明確にし、改善の高い項目から取り組むことで、効果的な改善が見込めます。
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