従業員満足度調査を実施するクリニックは、アンケートによって“定性調査”と“定量調査”の2つを使い分けなければいけません。
では、これらの調査には、一体どのような違いがあるのでしょうか?
ここからは、それぞれの概要やメリット・デメリットをあわせて解説したいと思います。
定性調査とは?
特定の質問、あるいは特定の状況下における対象者の言動を記録し、収集する調査を定性調査といいます。
“質的調査”とも呼ばれます。
従業員満足度調査のアンケートでは、自由回答記述形式により、対象者の記述から数値化できない情報を集めます。
回答の自由度が高いことから、探索的に仮説を立てるためのヒント、調査を行うクリニック側が想定していなかった回答を得られやすく、定量調査では得られない情報が多く手に入ります。
しかし、定性調査は対象者1人あたりにかける手間、時間が比較的多いという特性上、統計的に十分なサンプル数を確保するのが難しいです。
そのため、統計的な精度としては、あまり高くないケースがほとんどです。
クリニック側は、定性調査によって十分な回答、情報を得るために、自由回答記述形式の質問文を簡潔でわかりやすいものにするなど、従業員が途中で離脱しないための工夫を行う必要があります。
定量調査とは?
調査結果を数値化することを目的に実施される調査を定量調査といいます。
“量的調査”と呼ばれることもあります。
こちらの方法では、多数の対象者の回答を収集し、量的にどの回答が多いのか(少ないのか)、どの程度の割合を占めているのかといったことがわかるため、結果を数値で確認し、数表やグラフなどで表すことができます。
結果の数値化を目的としていることから、従業員満足度調査では、アンケートにおける選択式の質問で実施されることが多いです。
数値をクリニックの判断材料として使いやすい点や、しっかり設計された調査は誤差が少なく、統計的な信頼性が高い点などはメリットですが、あらかじめ準備された選択肢の回答であるため、想定範囲の回答しか得ることができないのはデメリットと言えます。
また、統計的な精度を上げるためには、定性調査よりさらに多くの標本が必要となります。
まとめ
ここまで、従業員満足度調査で使い分けるべき定性調査、定量調査の違いやメリット・デメリットについて解説しました。
E-Pサーベイを活用すれば、簡単な操作で定性調査、定量調査の両方を実施することができます。
また、こちらは従業員満足度調査だけでなく、患者満足度調査を行う際にも利用できるため、気になるクリニック経営者の方はチェックしてみてください。
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